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ED(勃起不全)の原因

ED(勃起不全)の原因

ED(勃起不全)が起こる原因は様々で、それぞれの原因によって治療法が異なります。自身の勃起不全の症状や原因に合わせた治療を行うことが早期改善に繋がります。

自身の原因だけでなくパートナーが関係して起こる勃起不全もありますので、きちんと改善するためにも正しい知識をもっておくことが必要です。

EDの改善には現在さまざまな有効な手段があります。

その中の一つとして現在最も多くの患者に選択されているのがED治療薬を服用するという改善方法です。
有効成分が効果的にED症状を改善します。

とはいえ、原因によってはこのED治療薬では改善できないこともあります。
効果を十分に得るためにも原因の特定は大変重要だということになります。

ED(勃起不全)の原因をタイプ別に紹介

ED(勃起不全)の原因をタイプ別に紹介

ED(勃起不全)になる原因にはさまざまなタイプがあります。

症状が軽い場合、原因を知ることで適切な対処をすれば、EDの進行を効果的に予防することにもつながります。

間違った治療や予防法をおこなうことでさらに症状を悪化させるというリスクを回避するためにもきちんと自分の原因を理解するようにしましょう。

心因性ED

心因性ED

心因性EDとは身体的には問題が無いにも関わらず、何らかの心理的原因により満足な勃起が出来ない状態のことをいいます。

心因性EDは性行為に対する緊張やプレッシャーにより起こるとされています。
過去の性行為による体験やパートナーの言動により起因することもあります。

これは脳で感じた性的興奮が神経系を伝い男性器に勃起の指令を出す前に抑制されてしまうことで起きます。
中には性的興奮自体が起きないという人がいますが、その場合はSDとなり勃起不全とは別の疾患になります。

心因性によるEDは誰にでも起こりうる原因ですが、カウンセリングで簡単に治るケースがある一方、無意識下のトラウマやコンプレックスといった原因の場合は、長期間の治療期間を要するケースもあります。

また、年齢を重ねるほど増加傾向にあるEDですが、心因性EDはストレス、うつ、性行為への不安といったきっかけによるものなので、20代~40代といった若年層に多いというのも大きな特徴であり、同時に年齢関係なく、高齢でも心因性EDになる可能性は少なからずあります。

心因性EDは現実心因と深層心因の2つに分けられます。

現実心因

現実心因というのは日常生活の中で生まれるストレスのことです。
この現実心因が原因でEDが引き起こされることがあります。

現実心因の主なストレスは下記のものです。

・家庭不和
・職場の環境やトラブル
・過労
・緊張
・睡眠不足
・初体験
・性行為に対しての過去のトラウマ

深層心因

深層心因というのは現実心因とは異なり、心の深いところに埋まっているストレスです。

現実心因はある程度原因を自覚出来ていることが多いですが、深層心因の場合は大半の人が原因が分からないとされています。

幼少期に出来たトラウマなど自分では思ってもいなかったような事が原因となっていることも多いようです。
そのため、深層心因でEDを引き起こしてしまった場合には、治療に関してはまず原因となった要因の解明からプロセスが始まるため、現実心因とは異なり時間もかなりかかってしまうことが多いとされています。

深層心因の主なストレスとして言われているものは下記のものです。

・妬み
・怒り
・欲求不満
・憎しみ
・不安
・幼少時の心的外傷体験

器質性ED

器質性ED

器質性EDとは、男性器の勃起に関わる各神経、組織、血管系に異常を生じている、あるいは男性器の陰茎自体の異常によって満足な勃起ができない状態のことです。

一般的には加齢が影響し起こると認知されていますが、加齢以外にも病気により勃起不全の症状を併発しているといった場合もこの器質性EDにあてはまります。

そのため器質性EDの場合は、原因となっている病気の治療を優先させる必要があり、医師と相談しながら行っていくことが必要になります。

また種類も色々で、血管性、神経性、内分泌性、外傷や手術により起こることがあります。

その他に高血圧、糖尿病、男性ホルモン低下、老化、抗うつ薬の副作用で起きることもあります。
男性ホルモンであるテストステロンの低下も器質性EDの原因になります。

混合性ED

混合性ED

混合性EDとは、心因性EDと器質性EDを併発している勃起不全のことを指します。

まず何らかの病気により器質性EDになり、満足な勃起ができない不安やストレスによる精神的な負担が要因になって心因性EDになってしまうと混合性EDとなります。

きっかけになる病気は、糖尿病、腎不全、泌尿器科的疾患、外傷や手術、その他に加齢などがあります。

混合性EDは正常な勃起を起こすのに必要な、健康な身体とリラックスした精神状態の両方の要素が欠けた状態になります。よって混合性EDの治療には両方の治療が必要となります。

自覚症状がない病気の場合、年齢や病気の既往歴などから判断して要因を探っていきます。
正しい原因をみつけることで適切な治療を行うことができますが、原因解明が難しいのが混合性EDであるということもいえます。

仮に混合性EDの原因を突き止めきれなくても、ED治療薬であれば血流を促し、勃起状態を取り戻すことが可能です。

薬剤性ED

薬剤性ED

薬剤性EDとは、別の病気にかかりその治療のために服用している薬の副作用により引き起こされる勃起不全になります。

治療のために常用している薬の中には著しく性欲、勃起、射精の機能を低下させるものがあり、これにより勃起不全になることがあります。

副作用として勃起不全が報告されている薬は多く、主な薬に精神神経薬、ホルモン剤、降圧剤、抗潰瘍剤、脂質異常症治療薬、アレルギー用剤が挙げられています。

該当する薬の服用を中止することで改善しますが、治療を妨げることになるので勝手に飲むのをやめてしまうことのないよう、まずは担当の医師と相談するようにしてください。

抗うつ剤

抗うつ剤は薬を体内に規則正しく継続して取り込むことで効果を安定させるという特性があります。
飲み始めは副作用があらわれやすく、減薬中には離脱症候群が見られます。

体内で定常状態という効果の安定状態に入ったとき、消化器官や中枢神経系の症状のほか、性機能障害としてED症状があらわれることがあります。


ED症状のほか、性欲の減退や排尿障害がみられることもあります。

抗うつ剤は主にうつに関わるセロトニン、アドレナリン、ドーパミンに作用します。

セロトニン受容体を遮断しセロトニンを増やすタイプの抗うつ剤は性欲低下の原因になります。

アドレナリン受容体遮断作用を持つタイプの抗うつ剤は血管を収縮させ血圧をあげるアドレナリンの働きが抑えられ、男性器の血圧が下がることで血流が減るので、勃起しない、また、勃起を維持しづらくなってしまいます。

そしてドーパミンの作用を抑制するタイプの抗うつ剤はプロラクチンというホルモンを増加させます。

プロラクチンが増加すると高プロラクチン血症という症状を発症する場合があり、これが性腺機能低下症を誘発しEDなどの性機能障害へとつながります。

EDを引き起こす可能性のある主な抗うつ剤には以下のようなものがあります。

・三環系抗うつ薬
・SSRI
・MAO阻害薬

抗男性ホルモン剤

前立腺がん治療中の方などに投与される抗男性ホルモン剤によってEDを発症するという報告があります。

性機能に大きく関わりのある、男性ホルモンと呼ばれるテストステロンが抑制されると、筋力や集中力といったさまざまな肉体面、精神面に影響があります。
そのなかの症状のひとつとして性腺機能の低下が起こりEDが発症するといわれています。

EDを引き起こす可能性のある主な抗男性ホルモン剤には以下のようなものがあります。

・抗アンドロゲン薬
・LH-RHアナログ
・5a還元酵素阻害薬
・エストロゲン製剤

降圧剤

高血圧症を治療するために使用されるのが降圧剤です。
高血圧の主な症状のひとつに血管が硬くなってしまうといったことがあります。

勃起するには男性器に大量の血液を流して満たす必要がありますが、血管が硬いとうまく流れ込むことができなくなってしまいEDを引き起こします。

それなら高血圧を治療する降圧剤を服用すればEDも改善されるように思いますが、実際のところED症状は悪化してしまうことになります。

理由としては降圧剤により、血圧が下がるため、男性器への血流をさらに悪化させてしまうことにあります。

EDを引き起こす可能性のある主な降圧剤には以下のようなものがあります。

・利尿剤(サイアザイド系、スピロノラクトン)
・交感神経抑制薬
・Ca拮抗薬
・β遮断薬

その他の薬

その他にも抗潰瘍剤、抗精神薬や抗てんかん薬、睡眠剤、脂質異常症治療薬などの中にも高プロラクチン血症を発症したり、性欲減退やEDの原因となってしまう薬があります。

これらの中には現在出ているED治療薬と併用できるものもあり、医師に相談して薬を変えることで服用を続けながらED治療も同時に行うことも可能です。

その他のEDを引き起こす可能性のある主な医薬品には以下のようなものがあります。

・抗潰瘍薬(スルピリド、メトクロプラミド、シメチジン)
・抗精神病薬(フェノチアジン系プチロフェノン系、スルピリド)
・バルビツール系の催眠鎮静薬
・脂質異常症治療薬(スタチン系、フィブラート系)
・その他呼吸器官・アレルギー用剤【ステロイド、テオフィリン、プソイドエフェドリン、β刺激薬、抗コリン薬、抗ヒスタミン薬(ク・ロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン)】
・非ステロイド抗炎症薬

原因を知ることで治療が楽に

原因を知ることで治療が楽に

以上のようにEDにはさまざまな原因があります。
そしてEDの治療法は現在さまざまな治療法が確立されています。

自分自身の原因を把握することができれば、それぞれのEDの原因に寄りそった適切な治療を選択することができるため、より良い改善効果を期待することができます。

その中でもED治療薬は男性器への血流を促し、さまざまな原因のED症状に対して効果を発揮します。

手術が必要な重篤なEDに関しても、最初はED治療薬の服用からはじめるケースが多く、神経系のED症状に関しても、治療までの勃起補助としてED治療薬が使われます。

ちなみに夏の暑さでうまく性行為ができない、その気にならないといったものはEDの原因とは考えにくく、一時的な疲労や精力の減退であるケースが多いです。

何より重要なのは自分がEDであることを自覚すること、そして早期に治療を開始することです。EDの治療をより確かなものにするためにも原因をきちんと特定し、早めに治療をはじめ再び力強い勃起と充実した性生活を取り戻せるようにしましょう。

参考サイト:
勃起不全-ウィキペディア