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高血圧の治療法

高血圧の治療と予防

高血圧は治療することで症状を改善することができます。

またそうならないために予防することで高血圧になるリスクを少しでも抑えることができます。

なにも気にしないでいると血管の老化により確実に高血圧になるリスクは高まります。
症状が出たらすぐに治療する。症状がまだの場合はしっかりと予防するようにしましょう。

治療の種類

慢性化した高血圧は自然には治癒しません

治療しないままでいると身体全体に様々な弊害をもたらしたり、また合併症を引きおこす可能性があるため、少しでも早く適切な治療を受けることが必要です。

高血圧の基本的な治療法は「降圧剤」「生活習慣の改善」の2種類となります。

ちなみに病院などで治療を受ける際にかかる費用は1ヶ月で約1万~2万となっています。

降圧剤

降圧剤

高血圧の治療には降圧剤が使用されます。

いくつかの種類があり、血管を広げる作用、血圧を制御し下げる作用や血液量そのものを減らす作用のある治療薬が使用されます。

血管を広げる薬

高血圧の第一選択薬は血管を広げる作用をもつ「抗Ca(カルシウム)拮抗薬」「ARB(アンジオテンシンII受容体拮抗薬)」「ACE(アンジオテンシン変換酵素)」「利尿剤」の4種類で、高血圧が発覚して最初に飲み始める降圧剤です。

その他に、肺高血圧症の人にはED治療薬のバイアグラの有効成分である「シルデナフィル」が処方されます。

血圧が下がれば薬を止めることが可能です。

主な副作用、顔の紅潮、ほてり、ふらつき、めまい、咳があります。

抗Ca拮抗薬

抗Ca拮抗薬は、主に狭心症、糖尿病、脳血管疾患後の治療薬として使用されており、動脈にカルシウムイオンを流すことで血管を拡張させ、血圧を下げる作用をもっています。

主な副作用は、顔のほてり、むくみ、頭痛、動悸、便秘、が報告されています。

禁忌とされているのは徐脈の人。注意が必要なのは心不全の人となります。

ARB

ARBは、主に心不全、糖尿病、脳血管疾患後、心筋梗塞後の治療薬として使用されており、アンジオテンシンII(血圧を上げる物質)の作用を抑え血圧を下げる作用をもっています。

副作用は低頻度とされていますが、軽い動悸、めまい、が報告されています。

禁忌とされているのは高カリウム血症、妊娠している人。注意が必要なのは腎動脈狭窄症の人となります。

ACE

ACEは、主に心不全、糖尿病、脳血管疾患後、心筋梗塞後の治療薬として使用されており、アンジオテンシンIIを作らないようにし血圧を下げる作用をもっています。

主な副作用は、約20~30%の人にあらわれるとされ、むくみ、喉の違和感、空咳、が報告されています。

禁忌とされているのは血管神経性浮腫、高カリウム血症、妊娠している人。注意が必要なのは腎動脈狭窄症の人となります。

シルデナフィル

シルデナフィルは肺の動脈圧が上昇することでおこる、肺動脈性肺高血圧症の治療薬として承認されています。

肺の血管に存在しているPDE-5の働きを妨げ、血管を拡張、血流を改善し肺動脈の血圧を下げます。

シルデナフィルを有効成分としたED治療薬が「バイアグラ」、肺動脈性肺高血圧症の治療薬が「レバチオ」です。

陰茎部の血管に作用するのがバイアグラ、肺動脈の血管に作用するのがレバチオでまったく同じ血流改善作用により症状を治療します。

血圧を下げる薬

血圧を下げる降圧剤は主に「α遮断薬」と「β遮断薬」の2種類です。

副作用に、血圧が下がりすぎることでおこる、ふらつき、めまい、があります。

また、脳への血液量が低下することで、認知症のような症状が起こったり、身体への負担が多くなってしまうことがあります。

α遮断薬

α遮断薬は高血圧の治療薬として最終的に処方される降圧剤です。他の降圧剤で効果が得られなかった場合に使用されます。

主に高脂血症、前立腺肥大の治療薬として使用されており、血管の収縮を抑え、血圧を下げる作用をもっています。

副作用が起こらないように少量から服用を開始し、調整していきます。

β遮断薬

β遮断薬は主に狭心症、心筋梗塞、心不全、頻脈の治療薬として使用されており、交感神経の働きを抑え血圧を下げる作用、気管支を挟める作用をもっています。

禁忌とされているのは喘息、高度頻脈の人。注意が必要なのは気管支喘息、閉塞性肺疾患、末梢動脈疾患の人となります。

血液量を減らす薬

体内の水分量が増えると同時に血液量が増えてしまい、血圧が上昇します。
そのため体内の余分な水分を排出する必要があります。

主な副作用は、顔のほてり、むくみ、頭痛、動悸、便秘となります。

利尿剤

利尿剤は、主に心不全、腎不全、脳血管疾患後の治療薬として使用されており、体内の余分な水分や塩分を尿として体外に排出します。

血圧を下げる作用をもっているので、血管への負担を減らすことができます。

禁忌とされているのは低カリウム血症の人。注意が必要なのは痛風、妊娠している人となります。

生活習慣の改善

生活習慣の改善

高血圧は、バランスの悪い食事、運動不足によりおこりやすくなります。
いわゆる「生活習慣病」の1つであるため、生活習慣を改善することで血圧が正常域に戻り安定すれば、降圧剤の量を減らし、中止することも可能です。

将来的に病気になるのを防ぐためにも日頃から血圧を下げるように心掛けましょう。

高血圧の治療法の中でも副作用の心配もなく薬に頼らず自力でできる治療法です。

高血圧を予防するには

一度高血圧になるとさまざまな病気を引きおこしやすくなります。
自分にできることから少しずつでも予防していけるように心掛けましょう。

食事や運動などの生活習慣を改善するだけで高血圧を抑えることが可能です。

食事

食事

食事で高血圧を予防する場合、まず1番に見直さなくてはいけないのが塩分の摂取量です。

日本人の1日の平均は10.4gとなり、日本高血圧学会のガイドラインでは1日6g未満が理想と設定されています。

ほとんどの人が塩分を制限するだけで血圧が下がるといわれています。
エネルギーや塩分の量に注意しながらバランスのとれた食事をすることが大切です。

高血圧になりやすい食事

高血圧になりやすい食事は、塩分の多い食品、味付けの濃い料理、また加工食品やレトルト食品です。
「チーズ」「ハム」「練り物」「揚げ物」「スナック菓子」といった食べ物は控えましょう。

アルコールに関しては少量であれば問題はありませんが、飲みすぎは高血圧の原因となります。

高血圧の予防に良い食事

高血圧の予防には、カリウム、食物繊維、タウリン、多価不飽和脂肪酸、が効果的とされています。
「バナナ」「みかん」「ほうれん草」「かぼちゃ」「納豆」「こんにゃく」「青魚」「貝類」「イカ」「タコ」といった食べ物を積極的に取り入れることで予防できます。

運動

運動

運動不足は血圧を上げる要因となります。
適度な運動を毎日の生活に取り入れましょう。

高血圧の予防には有酸素運動が有効です。はじめは軽いウォーキングや軽い筋力トレーニングからはじめましょう。

1日30分×週3日以上を目安に行い徐々に時間を増やします。なにより継続することが重要となります。

さらに、運動することは肥満を防ぎ、高血圧だけでなく動脈硬化や糖尿病を予防することにもつながります。
肥満の場合は、1日30分×週5日以上が理想とされています。適正体重を維持できるようにしましょう。

その他

その他

その他にも喫煙、不規則な生活が続く、睡眠不足、ストレスをためることでも高血圧になりやすくなります。

ヘビースモーカーの人は少しずつでも本数を減らし、できるだけ規則正しく、8時間しっかり睡眠をとれるようにしましょう。

ストレスは高血圧だけでなく身体にさまざまな支障をきたす要因です。早めに解消し、自分なりにリラックスできる時間を作ることが有効です。

日常生活の中で少しでも予防できるように意識することがなによりも大切です。継続することで血行がよくなり血圧を下げることができます。