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ロゼレム(ラメルテオン)の副作用や依存性について解説

ロゼレム(ラメルテオン)の副作用や依存性について解説

ロゼレム(ラメルテオン)は、メラトニン受容体作動薬に分類されている睡眠薬です。

不眠に悩んでいる人の中には、
「ロゼレムを飲みたいけど副作用が心配」「ロゼレムに依存性はないのか」
といった疑問を持っている人もいるのではないでしょうか。

そこで、この記事ではロゼレムの副作用や依存性について解説していきます。

ロゼレムは副作用や依存性が少ない睡眠薬

ロゼレムは副作用が比較的少なく、依存性も極めて低いとされています。

その理由は、ロゼレムがメラトニン受容体作動薬に分類される睡眠薬だからです。

ほかの分類の睡眠薬と、メラトニン受容体作動薬の作用メカニズムの違いを比較しました。

分類 作用メカニズム
ベンゾジアゼピン系 脳の活動(興奮)を抑えることで眠りやすくする
非ベンゾジアゼピン系 脳の活動(興奮)を抑えることで眠りやすくする
オレキシン受容体拮抗薬 脳の覚醒を促進するオレキシンの受容体を阻害することで、脳を睡眠状態へ移行させる
メラトニン受容体作動薬 体内で睡眠に深く関わるホルモン(メラトニン)の受容体に作用し、自然に近い睡眠を誘導する

ロゼレムは自然な眠気を促すため効果は穏やかですが、ほかの睡眠薬で起こりやすい記憶障害や、ふらつきなどの副作用のリスクは低いとされています。

さらに、服用量の減少や中止で起こる離脱症状のリスクが低いことも特徴です。

そのため、ロゼレムには副作用が比較的少なく、依存性も極めて低いとされています。

ロゼレムの副作用を一覧で紹介

ロゼレムは、服用するときの体調や体質によっては副作用が起こることもあります。

ロゼレムの副作用は、以下の通りです。

症状 発現頻度
重大な副作用 アナフィラキシー(蕁麻疹、血管浮腫、顔・舌・のどが腫れる、息苦しいなど) 頻度不明
その他の副作用 ・めまい
・頭痛
・眠気
・発疹
・便秘
・悪心、吐き気
・倦怠感
0.1〜5%未満
・悪夢
・プロラクチン上昇
・自殺企図
頻度不明

主な副作用には、眠気頭痛、倦怠感などがあります。
また、重大な副作用としてはアナフィラキシーも報告されています。

ロゼレムは、安全性が高く副作用も少ないとされていますが、副作用のリスクがないわけではありません。
服用するときの体調や体質によっては、副作用が起こることがあります。

次の項目では、ロゼレムの主な副作用や多くの人が気になる症状について、詳しく解説します。

ロゼレムの主な副作用に頭痛がある

ロゼレムの主な副作用として、頭痛が報告されています。

これは、有効成分のラメルテオンが血管へ作用することが原因です。

ラメルテオンは、メラトニン受容体のMT1と、MT2の両方に作用します。
MT1は血管収縮、MT2は血管拡張の作用があります。
MT1よりMT2の血管拡張の作用が強くなると、脳の血管が刺激を受けて痛み物質が放出されるのです。

そのため、ロゼレムの副作用として頭痛が起こることがあります。

ロゼレムを飲んだ翌日だるいと感じる人もいる

ロゼレムを飲んだ翌日に、だるいと感じる(倦怠感がある)人がいます。

翌日だるいと感じる原因は、ロゼレムの効き方に個人差があるためです。

通常、服用から1時間ほどでロゼレムの効果は最も高くなり、2時間ほど経過すると徐々に弱まるとされています。

しかし、服用時の体調や体質によっては、ロゼレムが効きすぎて翌日にもだるさが残る可能性があるのです。

そのため、ロゼレムを服用した翌日にだるいと感じる人もいます。

ロゼレムを飲んで悪夢を見ることがある

ロゼレムの副作用として、悪夢を見ることがあります。

ロゼレムは睡眠の質への影響が少ない睡眠薬とされていますが、服用時の体調や体質などによっては悪夢を見ることがあります。
なお、発現頻度は不明で個人差がある副作用です。

このように、人によってはロゼレムの副作用で悪夢を見ることがあります。

ロゼレムが原因で太ることは考えにくい

ロゼレムの服用が原因で太ることは、考えにくいです。

臨床試験においても、体重増加の副作用は報告されていません

なお、睡眠不足による食欲増加や、体重増加の副作用がある医薬品を併用しているなどの原因によって、ロゼレムを服用しているタイミングで体重が増加した可能性は考えられます。

しかし、ロゼレム自体が原因で太る可能性は低いと考えられます。

ロゼレムで副作用が起こったときの対処法

ロゼレムで副作用が起こったときの対処法は、以下の通りです。

ロゼレムは効き方に個人差があるのと同様に、副作用の程度も人によって違いがあります。

翌日に眠気や倦怠感がある場合は、ロゼレムが効きすぎている可能性があります。
そのため、飲む量を減らしたり、飲む時間を早めることが効果的です。

また、ロゼレムによる頭痛はロゼレムが体に慣れると治まる可能性があるため、少し様子を見てください。

しかし、どの副作用も症状がひどい場合や長引く場合には、医師に相談しましょう

ロゼレムの副作用を予防するために

ロゼレムの副作用を防ぐためには、以下のことに注意してください。

・飲む量を守る
・アルコール摂取やほかの医薬品との併用

ロゼレムの飲み過ぎや、アルコール摂取併用する医薬品の種類によっては、副作用を引き起こすリスクが高くなります。

1日に飲めるロゼレムの量は、最大8mgまでです。
海外での臨床試験において、ロゼレムを1日160 mgまで飲んだ際、副作用として眠気や倦怠感、めまいなどが報告されています。

また、アルコール摂取や併用する医薬品の種類によっては、ロゼレムの作用が強まる可能性もあります。
併用に注意が必要な医薬品は、以下の通りです。

医薬品の種類 理由
併用禁忌 フルボキサミンマレイン酸塩
(ルボックス、デプロメール)
ロゼレムの最高血中濃度、AUCが顕著に上昇するとの報告がある。
併用によりロゼレムの作用が強くあらわれるおそれがある。
併用注意 CYP1A2阻害剤
キノロン系抗菌薬等
ロゼレムの作用が強くあらわれる可能性がある。
CYP2C9阻害剤
フルコナゾール(アゾール系抗真菌薬)等
フルコナゾールとの併用によりロゼレムの最高血中濃度、AUCが上昇したとの報告がある。
ロゼレムの作用が強くあらわれる可能性がある。
CYP3A4阻害剤
・マクロライド系抗菌薬等
・ケトコナゾール(アゾール系抗真菌薬)等
ロゼレムの作用が強くあらわれる可能性がある。
ケトコナゾール(経口:国内未発売)との併用によりロゼレムの最高血中濃度、AUCが上昇したとの報告がある。

ロゼレムを服用するときは、飲む量やアルコールまたは、ほかの医薬品との併用に注意しましょう。

ロゼレムの安全な飲み方

ロゼレムの安全な飲み方は、決められた量タイミングを守ることです。

1日に飲めるロゼレムの量は、最大8mgです。
最大量を超えて飲むと、副作用を引き起こす原因になります。

また、ロゼレムを飲むタイミングは就寝前です。
食事と同時や食事の直後に飲んだ場合、成分が体内へ十分に吸収されないため、効果が弱まります。

ロゼレムの正しい飲み方は、成人の場合1日1回8mgを就寝前に飲むとされています。

このように、ロゼレムを安全で効果的に使用するには、飲む量とタイミングを守ることが大切なのです。

まとめ

・ロゼレムは副作用が比較的少なく、依存性も極めて低いとされている。
・ロゼレムの主な副作用には、眠気や頭痛、倦怠感などが挙げられる。
・副作用が現れた場合は、飲む量や時間を変更するなどの対処法がある。

ロゼレムはメラトニン受容体作動薬に分類される睡眠薬で、体内時計を調整して自然な眠りを促すため、安全性が高く、使用しやすいです。

ロゼレムが気になった方は商品詳細をご覧ください。

よくある質問

ロゼレムの副作用についてのよくある質問と回答をまとめました。

ロゼレムは次の日も眠いですか?

ロゼレムを飲んだ翌日も眠いことがあります。

翌日の眠気は、ロゼレムが効きすぎていることが原因と考えられます。

ロゼレムは作用時間が短く、体内から成分が抜けるまでの時間が早い特徴がありますが、効き方には個人差があります。

翌日まで眠気が残る場合は、飲む時間を早めるまたは、飲む量を減らすなどの対策をしましょう。

ロゼレムはせん妄を起こしますか?

ロゼレムは、せん妄を起こしにくい睡眠薬です。

むしろ、せん妄の予防効果が期待されています。

海外の研究では、急性期治療で入院した高齢の患者さんのせん妄予防策に、ロゼレムが効果を示したという報告もあります。

ロゼレムは小児への使用も可能ですか?

ロゼレムは、小児への安全性や有効性などを確認する臨床試験はおこなわれていないため、使用可能と断言することはできません。

ただ、禁忌には指定されていないため、医師の判断によっては使用する可能性もあります。