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リベルサスの危険性についてわかりやすく解説

リベルサスの危険性についてわかりやすく解説

「飲むだけで痩せる」と話題のリベルサスですが、効果がある一方で副作用やアレルギーなどが起こる危険性もあります。

実際にSNSなどでリベルサスを検索すると、「リベルサスのおかげで楽にダイエットできた」や「リベルサスは危険」などの意見があります。
そのため、「飲んでみたいけど不安」という人も多いのではないでしょうか?

そこで、この記事では以下の点について詳しく解説していきます。
・リベルサスにはどのような危険性があるのか
・リベルサスを安全に使用する方法

リベルサスに対する不安を解消したい人は、是非参考にしてください。

ダイエット目的でリベルサスを飲む場合の危険性

ダイエット目的でリベルサスを飲む場合の危険性

リベルサスは2型糖尿病治療薬として承認されている安全な医薬品ですが、ダイエット目的で飲む場合は副作用などの危険性が高まります。

その理由は、2型糖尿病治療というリベルサスの本来の使用目的と異なるためです。

リベルサスは、元々2型糖尿病の治療薬として開発された医薬品です。
近年では食欲を抑制したり、脂肪燃焼を促したり、代謝が上がるなどの働きがダイエットにも効果が期待できるとしてダイエット目的で使用する人も増えています。

ただ、現状国内では2型糖尿病治療以外での安全性や有効性は確立されていません。
そのため、ダイエット目的でリベルサスを飲む場合は副作用などが起こる危険性があるのです。

では、具体的にはどのような副作用が起こる可能性があるのでしょうか。

リベルサスの危険性|副作用

リベルサスの危険性|副作用

リベルサスを飲むことによって副作用が現れる危険性があります。

リベルサスには胃腸障害や低血糖など、いくつかの副作用があります。
その中でも特に危険な副作用は下記の3つです。
・低血糖

・急性膵炎

・胆道系の症状

これらの副作用が危険な理由は、重症化すると命に関わる可能性があるためです。

では、この3つの副作用はそれぞれどのような症状なのでしょうか?次の項目で解説します。

なお、その他の副作用については下記の記事で解説しています。副作用についてより詳しく知りたい人は、あわせてお読みください。

低血糖

低血糖は重症化すると意識障害や痙攣を起こし昏睡状態に陥ることがあります。

リベルサスはインスリンの分泌を促して血糖値を下げる効果がありますが、血糖値が低い状態ではインスリンを分泌しないため低血糖が起こりにくい医薬品とされています。

しかし、ダイエット目的でリベルサスを飲む場合、過度な食事制限や激しい運動をあわせておこなうことで低血糖を引き起こす可能性があるのです。

低血糖は血糖値が正常範囲以下に下がった状態のことで、倦怠感や冷や汗、動悸、頭痛、吐き気などの症状が現れます。さらに、重症化すると意識障害や痙攣を起こし昏睡に陥り命に関わることもあります。

このように、低血糖は重症化すると命に関わることもある危険な状態です。
低血糖が起こらないように、食生活や運動習慣に注意するとともに、症状が出た場合はすぐに糖分を補給して安静にするなどの適切に対応しましょう。

急性膵炎

急性膵炎は膵臓に炎症が起きる疾患で、重症化すると意識障害やショック状態に陥ることがあります。

リベルサスによって急性膵炎が起こる原因は、膵臓に過度な負担がかかることです。
リベルサスは、膵臓にあるGLP-1受容体に作用してインスリン分泌を促します。その際、膵臓に過度な負担がかかると急性膵炎を引き起こすことがあるのです。急性膵炎は嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛や背部痛(背中の痛み)などの症状が現れ、悪化すると意識障害やショック状態など重症化する場合もあります。

急性膵炎が起こることは稀ですが、重症化する場合もある危険な疾患です。症状が現れたときは、すぐにリベルサスを中止して医療機関を受診しましょう。
なお、医師に急性膵炎と診断された場合、リベルサスを飲むことは続けられません。

胆道系の症状

リベルサスによる胆道系の症状は、下記の3つです。
・胆嚢炎
肝臓で作られた胆汁を溜めておく胆嚢に炎症が生じる疾患で主な症状は腹痛や発熱、吐き気

・胆管炎
肝臓と腸をつなぐ胆管に炎症が起こる疾患で発熱や腹痛などの症状が現れる

・胆汁うっ滞性黄疸
胆汁が胆嚢に溜まり、うっ滞(停滞)することで起こる黄疸で皮膚や眼球が黄色くなる、全身にかゆみが生じるといった症状が現れる

これらの症状は、リベルサスの働きによって胆嚢の収縮が抑制されることが原因と考えられます。
胆嚢炎と胆管炎は悪化すると敗血症などを合併してショック状態に陥る危険な疾患です。また、胆汁うっ滞性黄疸は胆嚢炎や胆管炎の原因となる胆嚢結石が形成されます。

いずれの症状も重症化すると合併症などによってショック状態に陥る危険性があります。
疑わしい症状がある場合は、医療機関を受診して適切な処置を受けてください。

リベルサスの危険性|禁忌

リベルサスの危険性|禁忌

リベルサスには禁忌があります。禁忌事項に該当する人はリベルサスを飲めません。
リベルサスの使用が適していない状態であったり、重篤なアレルギー反応が出たりする可能性があるためです。

リベルサスの禁忌事項は下記の通りです。
・リベルサスの成分に対してアレルギーの既往歴がある人
重篤なアレルギー反応であるアナフィラキシーショックが起きる可能性があるため

・糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡または前昏睡、1型糖尿病の人
これらの疾患はリベルサスでなく、インスリン製剤による治療が必須であるため

・重症感染症、手術等の緊急の場合
リベルサスではなく、インスリン製剤を使って血糖管理を行うことが望ましいとされているため

このような理由から禁忌事項に該当する人は、リベルサスを飲むことが禁止されています。

また、禁忌には該当しないものの、リベルサスを飲むときに注意が必要な場合もあります。
次の項目で解説しているので、自分に当てはまるものがないかリベルサスを飲む前に確認しましょう。

リベルサスを飲むときに注意が必要な人や状態

下記に該当する人はリベルサスを飲むことはできますが、注意が必要です。

リベルサスを飲むときに注意が必要な人 注意が必要な理由
膵炎の既往歴がある人 リベルサスの働きにより、膵炎を発症しやすくなるため
重度胃不全麻痺など、重度の胃腸障害がある人 胃腸障害の症状が悪化する可能性があるため
低血糖を起こす恐れがある人(脳下垂体機能不全または副腎機能不全、栄養不良、食事が不規則、過度のアルコール摂取などに該当する人) 低血糖を引き起こす可能性が高まるため
胃摘出術を受けた人 リベルサスの成分は胃で吸収されるため思うように効果が得られない可能性があるため
妊婦中の人や2ヶ月以内に妊娠を予定している人 胎児に悪影響を及ぼす可能性があるため
授乳中の人 リベルサスが母乳に混ざって乳児に影響を及ぼす可能性があるため
小児 リベルサスは、小児の使用に関して臨床試験がおこなわれていないため
高齢者 一般的に生理機能(生存のための働き)が低下していることが多いため

このように、効果が弱まったり、副作用が起こる危険性が高まったりするなどの理由からリベルサスを飲むときには注意が必要なのです。

これらに該当する場合は、リベルサスを飲む前に医師や薬剤師に相談しましょう。

リベルサスの危険性|飲み合わせ

リベルサスの危険性|飲み合わせ

リベルサスとの飲み合わせが危険な医薬品は糖尿病治療薬レボチロキシン製剤です。
これらは低血糖を引き起こしやすくなったり、医薬品の効果が必要以上に強まったりする危険性があります。

糖尿病治療薬は下記の種類が該当します。
・ビグアナイド系薬剤

・スルホニルウレア剤

・速効型インスリン分泌促進剤

・α-グルコシダーゼ阻害剤

・チアゾリジン系薬剤

・DPP-4阻害剤

・SGLT2阻害剤

・インスリン製剤

いずれも血糖値を下げる効果を持っているため、リベルサスと併用することで低血糖を引き起こす可能性があります。

また、甲状腺疾患の治療で使用されるレボチロキシン製剤は、リベルサスとの併用によって効果が必要以上に強まる可能性があります。

ただし、リベルサスには飲み合わせが禁止されている併用禁忌薬はありません。

上記の医薬品とリベルサスを併用するときは、低血糖などの危険性があるため注意してください。

リベルサスの安全な飲み方

リベルサスの安全な飲み方

リベルサスを安全に使用するためには、正しい飲み方を守ることが大切です。
正しい飲み方を守らないと効果が得られなかったり、副作用が出やすくなったりする可能性があるためです。

それでは、ここで正しい飲み方を確認しましょう。

リベルサスは1日1回1錠、下記の3つのポイントを守って飲んでください。
・120ml以下の水(紙コップ半分程度)で飲む

・起床後、最初の食事や水分摂取の前に飲む

・飲んだ後30分間は食事や水分摂取を控える

リベルサスには3mg、7mg、14mgの3種類の錠剤がありますが、まずは3mgから飲み始めます。
4週間継続して十分な効果が得られなかった場合は、徐々に用量を上げてください。
ただし、14mgに増量したときに7mgを2錠飲んで14mgとすることはできません。

また、リベルサスを飲むことで自然に食欲が抑えられるため、過度な食事制限などは不要です。
むしろ、きちんと栄養バランスの良い食事をとらなければ副作用の危険性が高まるため、注意してください。

このように、正しい飲み方とポイントを守って安全にリベルサスを飲みましょう。

まとめ

ここまでにお伝えしたことのポイントをまとめました。

  • リベルサスの危険性として「副作用」「禁忌」「飲み合わせ」が挙げられる
  • リベルサスを安全に使用するためには正しい飲み方を守ることが大切
  • 不安な症状や持病などがある場合はリベルサスを飲む前に医師や薬剤師に相談する
  • 自分が求める効果とリスクを比較した上でリベルサスを飲むか決める

リベルサスは安全な医薬品ですが、その一方で危険な副作用が複数報告されています。
特にダイエット目的で使用する場合、正しい飲み方を守らなければ危険性がより高まります。
安全にダイエットをおこなうためにこれらのポイントを守りましょう。

Q&A

Q&A

リベルサスの危険性について、よくある質問にお答えします。
より安心してダイエットを進めるためにご活用ください。

Q.リベルサスは体に悪い?

A. リベルサスは糖尿病治療薬として安全性や有効性が認められている医薬品です。

ただし、健康状態などによっては注意が必要な場合もあります。
そのため、リベルサスの禁忌などを事前に確認しておくことをおすすめします。
また、誤った飲み方をすると効果が弱まったり副作用の危険性が高まったりします。

安全に、しっかりと効果を得るために正しい飲み方を守りましょう。

Q.リベルサスのシートは切ってはいけない?

A. リベルサスのシートは、ミシン目以外のところで切ってはいけません。

これは、リベルサスは湿気や光に弱い性質があるためです。
特に吸湿性が強く、防湿機能のあるPTPシートで包装されています。
ミシン目以外のところで切ったり、飲む前に錠剤をシートから出して保管したりすると、外気に触れて医薬品の性質が変わってしまう可能性があります。

そのため、リベルサスのシートはミシン目以外で切らず、飲む直前まで錠剤をシートから出さないようにしましょう。

Q.リベルサスは膵炎になる?

A. リベルサスを飲むことで、急性膵炎になる可能性があります。

リベルサスの働きによって、膵臓にかかる負担が大きくなるためです。

嘔吐を伴う激しい腹痛や背部痛などの急性膵炎の症状が出た場合は、リベルサスの使用を中止して医師の診察を受けてください。
なお、急性膵炎と診断された場合、リベルサスの使用を続けることはできません。