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メトホルミンは食前と食後で違いはある?どっちがいいか解説

メトホルミンは食前と食後で違いはある?どっちがいいか解説

メトホルミンは、食前に飲むか食後に飲むかによって、メリットや副作用の出方などが変わります。

メトホルミンは食前後に飲める医薬品のため、どちらで飲むべきか迷っている人も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、食前に飲む時食後に飲む時の違いを比較し、わかりやすく解説していきます。
あなたがいつメトホルミンを飲むべきか正解が見つかる内容になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

メトホルミンの「食前」「食直前」「食後」による違いを比較

メトホルミンは、「食前」「食直前」「食後」のいずれかで飲むとされています。
これらのタイミングにおける、それぞれの効果とメリットの違いは以下の通りです。

効果 メリット
食前
(食事の20分~30分前)
同じ 食欲抑制効果
食直前
(食事の5分前~直前)
食前食後の中間
食後
(食後30分以内)
副作用が出にくい

メトホルミンは、食前に飲むと食欲抑制効果が働くため食べ過ぎを防ぐことができ、食後に飲むと吸収されるスピードが遅くなるため副作用を防ぐことができます。

また、メトホルミンを飲むときは、1日250~750㎎の量を2~3回に分けて、コップ半分程度の水かぬるま湯で飲んでください。

このほかにも、飲むタイミングごとのメリットやデメリットがいくつか挙げられます。
そこで次項から、「食前」「食直前」「食後」のタイミング別にメリットとデメリットを詳しく解説していきます。
違いを見比べて、自分に合うメトホルミンの飲み方を見つけましょう。

また、ダイエットにおいてメトホルミンを飲む場合には痩せるための飲み方やコツがあります。
こちらの記事で詳しく解説しているため、効率よく大きな効果を出したい人はぜひご覧ください。

メトホルミンを食前に飲む理由

メトホルミンを食前に飲むメリットとして考えられるのは以下の通りです。

・飲み忘れを防ぎやすい
→食前のタイミングで飲むとしていれば、万が一食前時に飲み忘れても、食直前と食後に飲むチャンスが残っています。

・食べ過ぎを防ぐことができる
→メトホルミンには食欲抑制効果があるため、食前に飲んでおくことで食事の時にその効果が働き、食べ過ぎを防ぐことができます。

・食前に飲む医薬品と併用していれば同じタイミングで飲める

デメリットとしては、副作用が出やすいことが挙げられます。
しかし、メトホルミンによる副作用は軽度で一過性であることが多いため、メトホルミンを飲み続けることで自然に治まるとされています。

普段つい薬を飲み忘れてしまうという人は、副作用に問題がなければ食前に飲みましょう。

メトホルミンを食直前に飲む理由

メトホルミンを食直前に飲むメリットとして考えられるのは以下の通りです。

・飲み忘れを防ぎやすい
→食事の準備と一緒にメトホルミンを出しておけば飲み忘れにくく、万が一飲み忘れても食後に飲むチャンスが残っています。

・食前に比べ副作用が出にくい
→メトホルミンを飲んですぐ食べ物が胃に入るため、メトホルミンの吸収スピードが遅くなり副作用が出にくくなります。

・食直前に飲む医薬品と併用していれば同じタイミングで飲める

食直前とは、食事のすぐ前の、まさに「いただきます」の前に飲むというイメージです。
一般的には食事の5~10分前とされているので、その間で飲んでも問題はありません。

副作用や飲み忘れに関しては食前と食後のメリットをいいとこ取りできるため、メトホルミンを飲むタイミングに迷っている人は食直前に飲むことがおすすめです。

メトホルミンを食後に飲む理由

メトホルミンを食後に飲むメリットとして考えられるのは以下の通りです。

・副作用が出にくい
→胃の中に食べ物がある状態でメトホルミンを飲むことができるので、メトホルミンの吸収スピードが遅くなり副作用が出にくくなります。

・満腹感が持続する
→メトホルミンには食べ物が胃に残る時間を長くする効果があるため、食後に飲むことで満腹感が持続し間食を防ぐことができます。

・食後に飲む医薬品と併用していれば同じタイミングで飲める

デメリットとしては、飲み忘れてしまった場合その回の服用はスキップしなければならないことが挙げられます。

副作用が心配な人は、食後に飲むことで防ぐことができます。
その場合、飲み忘れないようにリマインダーやアラームをセットするなどの工夫をしましょう。

メトホルミンは「食前」「食直前」「食後」いつ飲むべき?

メトホルミンは、食前に飲むか食後に飲むかによって、メリットの違いや副作用の出方などが変わります。

そこで、どのような人が「食前」「食直前」「食後」のどこで飲むべきなのかという例を以下にまとめました。

タイミング 飲むのにおすすめの人
食前 ・つい薬を飲み忘れてしまう人
・1度の食事でたくさん食べてしまう人
・メトホルミンの副作用が出にくい人・軽い人
食直前 ・飲み忘れと副作用どちらも心配な人
・食事の時に水を飲む習慣がある人
食後 ・普段から薬の飲み忘れが少ない人
・よく間食をしてしまう人
・メトホルミンの副作用が出やすい人・重い人

メトホルミンは飲み続けることで効果を発揮する医薬品です。
自分にとって「食前」「食直前」「食後」のどこが1番飲みやすいのかを考えて、無理なく続けて効果につなげましょう。

また、朝食をとる習慣がない人や食事の間隔が不規則な人など、メトホルミンを飲むタイミングを決めにくいという人もいるかと思います。
メトホルミンを飲むタイミングについてはこちらの記事で詳しく解説していますので、1日のうちどこでメトホルミンを飲むべきなのかお悩みの人はぜひご覧ください。

メトホルミンを飲み忘れた時の対処法は?

メトホルミンを飲み忘れた時の対処法は?

飲み忘れてしまった場合、基本的にはその1回分はスキップします。

食後から30分以上経ってしまった、次の服用時間が近づいているという場合にメトホルミンを飲んでしまうと、副作用が強く出る可能性があるためです。

ただし、食後30分程度であればまだ間に合います。
食後30分以内に気が付いた場合は、すぐに1回分を飲みましょう。

メトホルミンは継続して飲むことで効果を発揮する医薬品です。
アラームをセットする、食事の準備の時メトホルミンも一緒に出しておくなどの工夫をして、できるだけ飲み忘れないようにしてください。
自分にとって続けやすい時間を見つけることも、忘れずに飲むためには有効的な手です。

またくれぐれも、飲み忘れたからといって2回分を1度にまとめて飲むことはしないでください。

メトホルミンを飲み忘れた場合、間に合うならすぐに飲む、間に合わないなら1回分スキップして、適切な対処を行いましょう。

では、メトホルミン服用中にそもそも食事を取ることができなかった場合は、どのように対処するべきなのでしょうか?
次項で詳しく解説していきます。

メトホルミンは食事しない時どうする?

メトホルミンは食事しない時どうする?

メトホルミンは、食事をしない場合その回の服用はスキップしてください。

食事をしない状態でメトホルミンを飲むと、重大な副作用につながる可能性があるためです。

体調不良の時はもちろん、単に食べ損ねたという場合でも食事をしない時はメトホルミンを飲まないようにしましょう。

ちなみに、メトホルミンと食事しない時の関係については別の記事でより詳しく解説しています。
メトホルミン服用中に食事をきちんと取れない場合、ファスティングと組み合わせたい場合などの対処法についてご紹介していますので、ぜひあわせてご覧ください。

メトホルミンと他の医薬品を併用して飲む時

メトホルミンと他の医薬品を併用して飲む時

メトホルミンは、他の医薬品と併用して飲むことができます。

メトホルミンと他の医薬品を併用するメリットは以下の通りです。

・より高い効果を得られる
・副作用を打ち消せる

メトホルミンは、リベルサスやフォシーガなどの血糖降下薬と併用することで、より大きな効果を得られます。
また、整腸剤とメトホルミンを併用することで、下痢や腹痛などの副作用を打ち消せるため、安心して飲むことができます。

反対に、メトホルミンと他の医薬品を併用する時の注意点は以下の通りです。

・副作用が出やすくなる
・副作用の重症化

メトホルミンと他の血糖降下薬を併用することで、低血糖や脱水症状などの副作用が出やすくなり、まれに重症化することもあります。
これらは体調の変化に注意することで早めに対処できるので、不安を感じたらすぐに医療機関を受診しましょう。

また、メトホルミンと併用する医薬品で飲み方が違う場合もあるため、併用したい医薬品について事前に調べておくことも大切です。
そこで次項から、「食前」「食直前」「食後」の3つのタイミングごとに、飲むのに適した医薬品とその特徴を紹介していきます。

食直前に飲む医薬品

食直前に飲む医薬品は以下の通りです。

・a-グルコシターゼ阻害薬
(アカルボース、ボグリボース、ミグリトールなど)
→摂取した食事に含まれる糖分の消化吸収を遅らせ、食後の血糖値上昇を抑える効果があります。
飲み忘れた場合は食事中であればすぐに飲み、食後に気が付いたらその回はスキップしてください。

・速効型インスリン分泌促進薬
(ナテグリニド、ミチグリニド、レパグリニドなど)
→肝臓に作用して血糖値上昇を抑えますが、効果発現がとても速く、持続時間がとても短い医薬品です。
食事開始後に気が付いたらその回はスキップしてください。
ちなみに、食直前より早い時間に飲むこともできないので、必ず「いただきます」の直前に飲みましょう。

食前または食後に飲む医薬品(どちらでも可能)

食前、食後どちらでも飲める医薬品は以下の通りです。

・スルホニル尿素薬 = SU薬
(グリペンクラミド、グリクラジド、グリメピリドなど)
→食事の有無に関係なくインスリンを分泌し続け血糖値を下げます。
飲み忘れた場合は、食後30分以内ならすぐに飲み、それ以降はスキップしましょう。

・ビグアナイド系薬剤
(メトホルミン、ブホルミン塩酸塩など)
→肝臓や筋肉などに作用してインスリンを効きやすくし、血糖値上昇を抑えます。
飲み忘れた場合は、食後30分以内ならすぐに飲み、それ以降はスキップしましょう。

朝食前または朝食後に飲む医薬品

少し特殊な、朝食前または朝食後に飲む医薬品は以下の通りです。

・SGLT2阻害剤
(スーグラ、ルセフィ、カナグルなど)
→尿から糖を排出する医薬品です。
SGLT2阻害剤に含まれるフォシーガに関しても、飲む時間の指定はありませんが、尿量が増える点と効果が1日中続く点から朝の服用がおすすめされています。
飲み忘れた場合、昼までであればすぐに飲み、それ以降はスキップして次の日から再開しましょう。

・経口GLP-1受容体作動薬
(リベルサス)
→リベルサスは6時間以上の絶食をした空腹時に飲むというルールがあるため、起床した朝食前に飲むとされています。
飲み忘れた場合その日はスキップし、次の日から再開しましょう。

まとめ

メトホルミンと食前、食後の関係についてここまで解説したことをまとめました。

  • メトホルミンは、食前に飲むか食後に飲むかによって、メリットや副作用の出方などが変わる
  • 食前に飲むと飲み忘れを防止できる
  • 食後に飲むと副作用が若干出にくい
  • メトホルミンは食事と一緒に飲むものと覚えておくといい
  • 飲み忘れても食後1時間以内に飲めばセーフ
  • 忘れていたからといって2回分を1度にまとめて飲んではいけない
  • 他の医薬品と併用する場合は飲み方の違いに注意する
  • 食事をしない時は飲まないほうがいい

自分が飲みやすい時間を見つけ、継続的にメトホルミンを飲みましょう。

Q&A

Q&A

メトホルミンと食事の影響に関連してよくある質問にお答えします。

Q.メトホルミンをダイエット目的で飲むとき、飲むタイミングはいつがいいですか?

A. ダイエットの場合は基本的に、1日2回に分けて、朝と夜の食前や食後に飲むとされています。
副作用が不安な場合は、朝昼夜の3回に分けて飲むこともできますが、軽くでいいので必ず毎回食事を取ってください。

Q.メトホルミンを飲んではいけない時はありますか?

A. シックデイや食事を取らなかった時に飲むことはやめましょう。

また、低血糖の症状が出る可能性があるため、高所作業など危険を伴う作業をする前はできるだけメトホルミンを飲まないようにしてください。
自転車や自動車を運転している時も危険ですので、症状が出た際は運転をやめ、ブドウ糖や砂糖を摂取するなどの対処を取りましょう。

Q.メトホルミンを間違えて飲みました。どうすればいいですか?

A. 誤って多く飲んでしまったということであれば、すぐに医師または薬剤師に相談してください。そのとき、どのくらい多く飲んでしまったのかを確認しておきましょう。