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メトホルミンとの飲み合わせや併用禁忌・併用注意について

メトホルミンとの飲み合わせや併用禁忌・併用注意について

メトホルミンには飲み合わせることによって効果が得られなくなったり、副作用が起こるリスクが高まったりする医薬品があります。
また医薬品だけでなく、食べ物や飲み物との組み合わせにも注意が必要です。

この記事では、メトホルミンと組み合わせてはいけない医薬品や食べ物、飲み物について解説してきます。あわせてメトホルミンと相性の良い医薬品などについても紹介します。

メトホルミンを飲みたいけど飲み合わせが心配という人や、メトホルミンの効果を高めたいという人は是非最後までご覧ください。

メトホルミンとの飲み合わせ:併用禁忌

メトホルミンとの飲み合わせ:併用禁忌

メトホルミンに併用禁忌薬はありません。
しかし、併用する際に注意が必要な医薬品には様々な種類があります。

また、医薬品ではありませんが過度のアルコール摂取は禁忌とされています。
メトホルミンとアルコールの関係については別の記事で詳しく解説していますので、あわせてお読みください。

メトホルミンとの飲み合わせ:併用注意

前述の通りメトホルミンには併用禁忌薬はないものの、併用注意薬には様々な種類があります。併用注意薬に指定されているのは下記のような医薬品です。
これらとメトホルミンを併用するときは副作用などに注意してください。

・メトホルミンの副作用が出やすくなる医薬品
・メトホルミンの作用を強めてしまう医薬品
・メトホルミンの作用を弱めてしまう医薬品

具体的にどんな医薬品が該当するのかそれぞれ解説していきます。

副作用が出やすくなる薬

下記の医薬品はメトホルミンと併用すると重大な副作用である、乳酸アシドーシスを引き起こすリスクが高まるため注意が必要です。

副作用が出やすくなる薬 原因
【ヨード造影剤】
【腎毒性の強い抗生物質】
ゲンタマイシンなど
腎機能が低下してメトホルミンの排泄が低下してしまう可能性があるため
【利尿作用を有する薬剤】
利尿剤
SGLT2阻害剤など
利尿作用による体液量の減少で脱水状態に陥りやすくなるため
【イメグリミン塩酸塩】 併用初期に消化器症状が出やすくなるため

なお、乳酸アシドーシスを発症すると下記のような症状が出ます。

・胃腸障害
・倦怠感
・筋肉痛
・過呼吸

胃腸障害はメトホルミンを飲むと出やすい副作用で、乳酸アシドーシスの症状ではない場合もあります。
しかし、もしかしてと不安を感じたら速やかに医療機関を受診しましょう。

乳酸アシドーシスについてはこちらの記事で詳しく解説しています。あわせてお読みください。

血糖値を下げる作用を強める薬

下記の医薬品はメトホルミンとの併用で血糖値を下げる作用が強まり、低血糖を起こすリスクが高まります。

血糖値を下げる作用を強める薬 原因
【糖尿病用薬】
インスリン製剤
スルホニルウレア剤
速効型インスリン分泌促進薬
α-グルコシダーゼ阻害剤
チアゾリジン系薬剤
DPP-4阻害剤
GLP-1受容体作動薬
SGLT2阻害剤
イメグリミン塩酸塩など
併用によって血糖値を下げる効果が強まってしまい低血糖を引き起こしやすくなるため
【たん白同化ホルモン剤】 機序不明
【サリチル酸剤】
アスピリンなど
サリチル酸剤の血糖値を下げる効果
【β遮断剤】
プロプラノロールなど
β遮断作用によってアドレナリンを介した低血糖からの回復を遅らせるため
【モノアミン酸化酵素阻害剤】 モノアミン酸化酵素阻害剤によるインスリン分泌促進と糖新生の抑制

アスピリンは総合風邪薬や、解熱鎮痛剤に配合されていることが多い成分のため注意が必要です。市販の風邪薬や鎮痛剤を購入するときは成分をよく確認してから購入しましょう。

血糖値を下げる作用を弱める薬

併用することによってメトホルミンの血糖値を下げる作用が弱くなる医薬品は下記の通りです。

血糖値を下げる作用を弱める薬 原因
【アドレナリン】 アドレナリンによる末梢での糖利用抑制、肝臓での糖新生促進、インスリン分泌抑制
【副腎皮質ホルモン】 副腎皮質ホルモンによる肝臓での糖新生の促進など
【甲状腺ホルモン】 甲状腺ホルモンは糖代謝全般に作用して血糖値を変動させるため
【卵胞ホルモン】 卵胞ホルモンには耐糖能を変化させて血糖を上昇させる作用があるため
【利尿剤】 カリウム喪失によるインスリン分泌の低下
【ピラジナミド】 機序不明
【イソニアジド】 イソニアジドによる炭水化物代謝阻害
【ニコチン酸】 ニコチン酸による血糖上昇作用
【フェノチアジン系薬剤】 フェノチアジン系薬剤によるインスリン分泌抑制、副腎からのアドレナリン遊離

血糖値を下げる作用が弱まるのは主に副腎皮質ホルモン(ステロイド)や利尿剤、結核の治療で使用される医薬品、抗精神病薬などです。

これからメトホルミンを飲もうと考えている人は、現在使用している医薬品で上記に当てはまるものがないか注意してください。

その他:作用に影響する薬

下記の医薬品は併用するとメトホルミンの血中濃度が上昇して作用が強まる恐れがあります。

作用に影響する薬 原因
【OCT2、MATE1、又はMATE2-Kを阻害する薬剤】
シメチジン
ドルテグラビル
ビクテグラビル
バンデタニブ
イサブコナゾニウム硫酸塩
ピミテスピブなど
OCT2、MATE1、又はMATE2-Kを介してメトホルミンの腎排泄が阻害されるため

これらの医薬品との併用によって、メトホルミンの腎排泄が阻害されると乳酸アシドーシスを起こしやすくなる危険性があります。

漢方薬・市販の風邪薬・サプリメント

漢方薬や市販の風邪薬、サプリメントなどに含まれる成分の中にもメトホルミンとの併用によって血圧や血糖値に悪い影響を及ぼすものがあります。
血圧や血糖値のコントロールが乱れると、糖尿病の悪化や副作用を引き起こすことにつながるのです。

市販薬では下記の商品や成分に注意してください。

・風邪薬(プソイドエフェドリン、エフェドリン、メチルエフェドリン)
・漢方薬(麻黄:麻黄湯、葛根湯)
・サプリメント(セサミン、DHA)
・市販のカンジタ薬

安心してメトホルミンを飲むためには、避けた方がいい市販薬や成分を知っておくことが大切です。

メトホルミンとの飲み合わせ:食べ物や飲み物

メトホルミンと食べ物や飲み物の組み合わせにおいて、最も注意が必要なのは過度のアルコールです。
過度のアルコールを摂取したときにメトホルミンを飲むと、乳酸アシドーシスを引き起こすリスクが高まります。ただし、適量であればアルコールを摂取していても問題ありません。

そして、下記のようなニコチン酸(ナイアシン)を多く含む食べ物は血糖値を下げる作用を弱めてしまう可能性があります。

メトホルミンとの飲み合わせ:食べ物や飲み物

・まいたけ
・たらこ
・インスタントコーヒー
・落花生
・マグロ
・カツオ
・サバ
・レバー(牛・豚・鶏)など

なお、これらの食べ物は強くメトホルミンの効果を抑え込んでしまうわけではないため、食べ過ぎなければ問題ありません。

また、メトホルミンと相性が悪い医薬品や食べ物がある一方で、併用によって相乗効果が得られるなど相性が良い医薬品などもあります。次の項目で紹介していきます。

メトホルミンとの飲み合わせで相性が良いもの

メトホルミンとの飲み合わせで相性が良いもの

メトホルミンとの飲み合わせで相性が良い医薬品は下記のような医薬品があります。

・リベルサス
・フォシーガ
・ゼニカル
・ジャディアンス
・カナグルなど

血糖値を下げる効果がある医薬品などと併用すると相乗効果が得られるため、ダイエット効果を高めることが可能です。
しかし、これらの医薬品はダイエット効果が高まる反面、低血糖を引き起こすリスクも高くなります。併用する際は、得られる効果とそれぞれの医薬品の違いについて正しい知識をもつことが必要です。

メトホルミンとフォシーガの併用、リベルサスとメトホルミンの違いについては別の記事で詳しく解説しています。こちらもあわせてお読みください。

まとめ

ここまでにお伝えしたことのポイントをまとめました。

  • メトホルミンの作用を強めたり弱めたりしてしまう医薬品や併用によって副作用が起こりやすくなる医薬品とは飲み合わせが悪い
  • これからメトホルミンを飲む人で常用している医薬品やサプリなどがある人は飲み合わせに問題がないか確認してから飲む
  • 市販の風邪薬を飲むときは血糖コントロールに影響のある成分が配合されていないものを選ぶ
  • 過度なアルコール摂取は禁忌のため大量にアルコールを摂取したときはメトホルミンを飲まない
  • 医薬品やアルコールだけではなく食べ物の成分にも注意する

Q&A

Q&A

Q.低用量ピルとメトホルミンは併用して良い?

A.ピルとメトホルミンは併用しても問題ありません。

ただ、糖尿病の人や肥満の人がピルを飲む場合は慎重な判断が必要になるため医師に相談してください。

Q.睡眠薬とメトホルミンは併用して良い?

A.睡眠薬はメトホルミンの併用禁忌や併用注意の薬として指定されていないため、併用しても問題ありません。

しかし、血糖値を下げる作用がある睡眠薬の場合は、血糖値が下がりすぎてしまう可能性があるため注意が必要です。

Q.フォシーガとメトホルミンは併用はできる?

A.フォシーガとメトホルミンは併用可能です。
2つを併用することでダイエット効果が高まります。